2010
08.11

Bauer Saidecars の操縦性について

前回は、Bauer Saidecars の歴史とスペシャル製作や精度について述べましたが、バウアーサイドカーの素晴らしい操縦性についてレポートします。

オートバイとサイドカーとのマッチングは、マシンのトルク性能とサイドカーのセッティングで決定され「乗易い・?」 「乗難い・?」 の両極端での独特な三輪車がサイドカーである。一番の楽しさが、上手に操縦できて、自在にコントロールして楽しむ醍醐味がサイドカーライディングである。

バウアーサイドカーの素晴らしさは、最高のジャストセッティングである。他車のサイドカーの操縦性はパワーの「ON・OFF」で違ったハンドリングを示す。スタートや加速時のパワーに伴ってカー側にハンドルが取られる現象が多い。また、一定のスピードを保って走行していると、片側に寄ったり、片側の腕を突っ張るようなハンドリング操作が多い。また、エンジンブレーキが架かり、減速をするとカー側と逆にハンドルを取られる現象がしばしば視られる。 そして、路面の凸凹や一寸した段差やギャップでハンドルが振れ始める現象が多く視られるのが、多くのサイドカーのハンドリング操縦性が良いか?悪いか? は、すべてセッティングで決定される。また多くのサイドカーは、ハンドルの振れ止めとして、調節式ステアリングダンパーを強度にして取付けてハンドル振れ対策をしている。 サイドカーのトーインとリードの組み合わせでこの問題は解決できることになるが、なかなか本車の特性を生かしたジャストセッティングのサイドカーは数少ない。

1960年代 スタイプのサイドカーの需要が西ドイツ国内で減少しスクラップになろうとする時、BMWスペシャリスト ボブ・オデールが北米セントルイスへ西ドイツのスタイプをすべて陸上げして供給していた。その後スタイプが姿を消すとボブは、ソ連製のドニエプルサイドカーのボートをR60などの旧タイプにセットし始めている。日本でもこのコンビネーションが紹介されたが、スタイプの上品なスタイルと今ひとつ違って不人気であった。それ以上にセッティングも今ひとつ重い操縦性であった。

スタイプはその後日本では、セントルイスをはじめカルフォルニアから数台輸入されていると聞いている。稀少価値のスタイプは完全に姿を消して、その気品あるスタイルを彷彿させ、同時に現在の道路状況でも路面に忠実に反応し的確なハンドリングでコントロールできるのが、ハンドメイクのバウアーサイドカーである。そのセッティングに一番の重点を置いている。たとえばBMW60/2の純正TR500とのコンビネーションが工場ラインのスペシャルサイドカーとバウアーTR500タイプのサイドカーを乗り比べた場合(本車が違ってしまうが)直進性やコーナーリング時の走行性、ハンドル振れや手首・腕の疲れ、高速巡航性など、すべてのチェック項目を比較すると・・・総合点でバウアーサイドカーが数値を上回ることとなると思う。 秋山氏のサイドカーの熱い情熱と永い経験からTR500をフルコピーして45年以上の歳月をかけてきた熟練された技術と経験キャリアから最高のサイドカーを仕上げてジャストマッチングした傑作品である。

今までに色々なサイドカーを所有し試乗され経験豊かな方は、少なからず自分のサイドカーが最高のポジションとハンドリングであると確信していると思う。惚れ続けたクラシカルなTRスタイプモデルを満喫されたい方は、サイドカーの傑作としての称号を獲得しているバウアーサイドカーを一度操縦して、新たなサイドカーの出逢いとして、人生の更なる航海航路の出発として自分のロマンを追求してはいかがですか?

鉄板ボートは、丹念に叩いて伸ばしたリブに強度を保ち、更に何度も叩きリブを再び返して、純正サイドカーより鋼材質のスティール製の新品サイドカーに高い精度と新しい技術が駆使されて仕上がっている。究極のサイドカーを是非、味わって欲しいと思う。

情熱マニアであれば、10年で30万km突破を実現できるサイドカーと確信している。もしこれからサイドカー体験にチャレンジする方には、是非、バウアーサイドカーを自分の肌で体験して、さらにサイドカーの醍醐味とテクニックに取り込まれ満喫できると切なく願っている。これからもバウアーサイドカーの益々、ご活躍を祈念申し上げます。

先日7月10日 アンダーフレームに亀裂が入り、秋山氏に緊急溶接で丁寧し修理していただいた時のスナップです。

神戸市灘区高羽町  玉木崇久

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